はじめに
自分の車を売りたいと思ったとき、今は下取りや買い取りサービスの利用など。様々な選択肢があります。
今回はそんな中、ガリバーフリマというサービスについて紹介します。
あまりよくない評判も聞かれますが、実際のところはどうなのか、その特徴とともに見ていくことにしましょう。
ガリバーフリマとは
身近な不要品を、スマホを使い個人間で売買できるサービスが、メルカリやラクマをはじめとした、個人間の売買サービス。
その自動車版といえるのがガリバーフリマです。
リスクの多い車の個人間売買を、売主と買い主の間に入って仲介するサービスです。
ガリバーフリマの特徴
従来の個人売買のデメリットを、仲介することで解消する、というのがその大きな特徴です。
ただしサービスのもつ特徴ゆえに、メリットやデメリット、様々な特徴が見られます。
ガリバーフリマを利用するメリット
まずは、メリットについて見ていきます。
仲介に入ってもらうことによるメリットがいくつかあることがわかります。
成約まで手数料がかからない
出品時点では一切手数料はかかりません。
売買契約が成立した時点で、はじめて手数料を支払うことになります。
ただし後述するように、その金額は決して安くはないので注意が必要です。
なお、あくまで個人売買になるため、取引にかかる消費税はかかりませんが、ガリバーに支払う手数料については消費税がかかります。
代行してもらえるので手続きが簡単
売買契約が成立したら、あとの手続きはガリバーで代行してくれます。
書類の整備や納車までしてもらえるので、完全な個人売買と比べると手間がかからないのがメリットになります。
完全匿名で取引できる
ガリバーに申し込みする際には、個人情報を開示する必要はありますが、購入者に対して、通常はその情報が知らされることはありません。
基本的には匿名での取引が可能なので、出品者・購入者双方にとってメリットといえるでしょう。
出品中でも車に乗り続けることができる
ガリバーでは、出品中の乗車について特に制限していません。
通常の買い取りでは、査定した時点で売却となるので、乗り続けることができません。
その点は、ガリバーフリマのメリットとして上げられます。
ガリバーフリマのもつデメリット
あまり評判いいといえないガリバーフリマ。
そのデメリットは、主に費用面にあるようです。
手数料が高い
前に説明したとおり、成約するまでは手数料がかからないのがガリバーフリマの特徴ですが、その手数料は決して安くはありません。
しかも、出品する側と購入する側両方に手数料がかかります。
契約する金額によって手数料の額は変わりますが、出品者は受け取り価格の6~15%程度。
購入する側は、車両本体価格の6%~30%程度もガリバーに支払わなくてはいけません。
手数料のほかにもかかる費用がある
買っただけでは、車を運転することはできません。
その登録を行う必要があります。
どんな購入方法でも、通常は業者に手続きを委託しますよね。
ガリバーフリマは、その手数料もけっこうかかるのです。
・成約時の販売手数料
・車両登録代行料33000円
・車庫証明12000円
・ナンバー変更8000円
・自賠責保険の手続代行6000円
・最寄り店舗への陸送費用39000円~
ほかに受け取り場所や時間を指定した場合、オプションで別途費用がかかる場合もあります。
さらには自動車税や、購入申請時にパフがけや簡易洗車などを申し込むと、そのオプションの代金を支払う必要が出てきます。
つまり、安い軽自動車を購入した場合でも、購入時の手数料のほかに、最低でも86000円を支払う必要があるのです。
車両本体の価格がいくら低くても、トータルの出費としては決して安い買い物とはいえません。
すぐに買い手がつかない場合も
デメリットは費用面だけではありません。
自分の売りたい車やそのタイミングに、買いたい側の都合が合うとは限りません。
むしろ、あわないことの方が多いかも。
出品してから2ヶ月以上待っても売れないという声もあるようです。
メリットのところで、出品中も乗り続けられる特徴を挙げましたが、すぐに買い手がつかない場合、それは価値が下がるマイナスにもなるということ。
マッチング率の低いところは、出品時にはわからない分、費用面のデメリットよりも大きいといえるかもしれません。
具体的にどんなトラブルがあるの?
メリットとデメリット、それぞれ紹介してきましたが、ほかにも、「トラブルが多い」という声が多く聞こえてきます。
ここでは、ネット上で確認できたトラブルの事例について見ていきます。
勝手にガリバーフリマへ出品された
買い取り店などに車を持ち込んだ際、所有車に断りなしで勝手に車を撮影され、知らないうちに出品されていたというトラブルが、過去にあったようです。
現在では解決されているとのことですが、出品された台数が1500台にのぼるというと、今はなくなったとしても不安になるところではあります。
実際の売買でのトラブル
SNSで確認されたトラブルの内容です。
ガリバーフリマで車を売り、その代金を新車の頭金にあてようとして新車の契約をしたら、その後フリマの方が買い取りキャンセルになってしまった事例があったそうです。
間に入るべきガリバーの対応も、決してよくはなかったようです。
あくまでも、キャンセルについての取り決めがあいまいな個人売買で、ガリバーはその仲介にすぎないというスタンスから起こったトラブルといえます。
この事例のように、売却した代金を使う具体的な目的がある場合には、キャンセルの可能性がある個人間売買は避けた方がいいのかもしれません。
実際の口コミ
それでは、このサービスを実際に利用した人の声はどんなものがあるでしょうか。
Twitterは匿名性の高いSNSでより本音が出やすいため、ツイートをいくつか紹介してみます。
@gulliver_frima ガリバーフリマで希望価格で売れた! https://t.co/mU8ga4zBG7 / #フリマ #ガリバーフリマ #買取 #車
— たつねっと (@tatunet1) January 12, 2020
ガリバーフリマって結構安いのね
もちろん #EPはないぞ pic.twitter.com/PMWxedRdt9— 中びー (@OTK_Racing2) January 2, 2020
ガリバーフリマはガリバーさんが利益取り過ぎwどの車にも手数料3万円+諸経費9万円😭更に改ざん車の可能性大あり。絶対ここで買っちゃダメw
— SOLDIER-K ソルジャーケイ (@bigstonsoulja) March 27, 2019
ガリバーフリマ見てたけど、安いと思ったら最後には高くつくパターンかなこれは
— わたる (@biwa_jelly_fish) November 11, 2019
よい評判と悪い評判いろいろありますが、悪い評判がより際立っているようですね。
ガリバーフリマを利用するのは得策か
ここまで説明してきたように、実際ガリバーフリマを利用する人の声としては、決していい評判は聞かれないのが正直なところです。
著者の印象としては、わざわざトラブルやデメリットの目立つガリバーフリマを、あえて選ぶ必要性は少ないのでは、と感じます。
車を売却処分したいという場合には、他のサービスを考えてみるのもいいかもしれません。
選択肢として考えてもいいようなサービスを、いくつか紹介してみることにします。
買い取りサービスに出すという選択肢
個人間売買に出さなければならない特段の事情がなければ、買い取りサービスで車を買い取ってもらうのが、一番確実な売却手段です。
安心に取り引きできるおすすめのサービスを、いくつか紹介することにします。
カーセンサー
リクルートが運営している中古車情報サイトがカーセンサーです。
そのカーセンサーのサービスの一環として、ネット査定のサービスを提供しています。
数社の見積を比較した上で、一番高いところへ車を売ることができるという特徴を持っています。
ディーラーへ下取りに出すよりも好条件が出ることも期待できることもあるので、利用してみる価値はあるかもしれません。
カーネクスト
廃車買い取りに特化したサービスがカーネクストで、その実績は業界No.1を誇っています。
古い車や車検切れをはじめとして事故車や故障車、不動車など、使わなくなった・使えなくなった車を対象に買い取ります。
廃車費用が全て無料という特徴もあり、自分で廃車手続きをするとレッカー代や書類代行料などの費用がかかりますが、これら全てを無料で対応してくれます。
カーセンサーで値段のつかなかった車でも、状態がよければ、古い車であっても値段のついた状態で買い取ってもらうことが期待できます。
ガリバーフリマ以外の個人売買を利用するのはどうなの?
ガリバーフリマは、もともと個人間売買の仲介サービスです。
個人間売買のトラブル解消のためのサービスなのに、解消されないトラブルも多々聞かれます。
本当に個人間売買は、リスクの高いものばかりなのでしょうか?
ガリバーフリマとは別のサービスを例にして、見ていくことにしましょう。
Ancar
車のプロが、売買について徹底的なサポートを行った上で掲載するという特徴があります。
それにより、個人間売買で不安視される点やデメリットを最小限に、安心して売りに出すことができるようになっています。
売り手と買い手が直接話せる
Ancarでは、売り手と買い手が直接コンタクトを取ることができます。
売り手が車のより詳しい状態を伝え、買い手がそれを把握することで、双方納得した状態で取り引きすることが可能になります。
プロの整備士のチェックによる、安心した取引
個人間売買の場合、悪質な売り手だと、状態の悪いものを売りつけてしまうというおそれも。
Ancarでは、納車前に整備士がその状態をチェックしているので、買う側の不安がなくなるのはもちろん、売る側も安心して売却することができます。
充実したサポート
このほかにも、適切な価格設定のアドバイスや、お金のやり取りを心配しなくてすむ決済代行のサービスなど、Ancarでは安心して取り引きをするため、手厚いサポートを提供しています。
結局、ガリバーフリマは利用するに値するのか
ここまで、メリットやデメリットも含め、ガリバーフリマの特徴を見てきました。
利用するメリットもありますが、それ以上にデメリットの多さが目立ちます。
また、実際の利用者からの口コミも決していいものばかりとはいえず、事例として様々なトラブルも報告されているようです。
総合的に判断すると、ガリバーフリマは、手放しておすすめできるサービスとはいえません。
自分の車を売りたいという場合は、このサービスに固執せず、紹介した車買取サービスや別の個人売買サービスを上手に利用して、より安心した状況で、お得に売るのをおすすめします。